マネー・ローンダリングとは、日本語で言う資金洗浄のことであり、犯罪による収益の出所や帰属を隠そうとする行為を意味する。
例えば、薬物取引・特殊詐欺・脱税・粉飾決算などの犯罪によって得られた収益を、出所がわからないよう、多数の金融機関口座を転々とさせたりする行為や、借入金・預り金等を装ってその旨の書類を作成し、あたかも正当な取引により得た収益であるかのように偽装する行為がその典型とされている。
このような行為を放置しておくと、犯罪収益が資金源となり将来の犯罪活動に使われることを放任することとなり、また、犯罪組織が合法的な経済活動に支配力を及ぼす契機となる。そこで、我が国では、犯罪収益移転防止法や外為法等の関係法令において、マネー・ローンダリングを防止するため、規制対象取引ではないか等を確認する義務が銀行等に課されている。
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