大手総合商社の三菱商事が、国産豚肉保護のため安価な輸入豚肉に関税を課す「差額関税制度」を利用し、デンマークなどからの輸入豚肉の関税約42億円を免れていた。9月1日に東京税関の指摘で判明した。三菱商事は2005年に、食肉輸入会社フーデーン・ジャパン(2007年に解散)など国内のダミー会社2社経由でデンマーク産の冷凍豚肉を仕入れた模様。輸入元のデンマークの食肉加工業者と事前協議し、輸入会社は実際より高い1キロ約520円で輸入したと偽装申告。三菱商事は、輸入会社とは別の1社から約300~400円で購入した形にしていたとみられる。この他、米国産冷凍豚肉の取引でも輸入価格を高く偽って申告していた。追徴税額は加算税を含めて約45億円に上るとみられる。
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