第一法規株式会社|教育研修一覧

2003/08/01号

~なにしたらセクハラ?~の巻

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最近、セクハラ関連のトラブルをよく耳にしますね。ところも会社のみならず、国会議員、大学教授、ありとあらゆるシチュエーションや人間関係で起こっています。「もう社内恋愛もできやしない!」…イエイエ、そんな杓子定規な規制ではないんですよ。

も~う、イヤになっちゃいますよー。筋野さんのパソコンの壁紙、見ましたー?

ああ、爆裂ボンバ~ギャルが「だっちゅーの」ポーズをキメてるやつ?イイよね~、あんなスタイルだったら人生変わるよなぁ…。

そうゆう問題じゃないでしょうよ(怒)神聖な職場の空気をピンクにしてー。これはれっきとした「環境型セクハラ」ですよ。口聞くのも汚らわしいけど、断固抗議しますっ。

うわ~キビシイねぇ…。それにしてはべっきぃ、沢利係長がやたらに肩とか触るのには寛容じゃない?

え?あれは温かい励ましでしょう。適度なスキンシップは、円滑な職場のコミュニケーションには必要じゃないですか。

う~、そうかなぁ…これこそ、職務上の権限を利用した「対価型セクハラ」だと思うけど。

!?なんてことを…あんなに優しい係長に対して(怒)。筋野さんの破廉恥行為と同じくくりにしないでください!。

筋野君の壁紙もなごむじゃんよー、アレが許されるのは彼のキャラだってば。

何をもってセクハラと判断するかは、とても微妙な問題なのよね…。

あっ、ゆきチーフ。

行為者同士が仲の良い場合と、単なる上司・部下の場合とでは、同じ行為でも嬉しかったり不快だったりと違うでしょう。べっきぃの場合は、沢利係長の行為をとても好意的に受け入れているようだから、このケースはセクハラには該当しないでしょうね。

触ってもセクハラにならないのなら、爆裂ボンバ~ギャルを壁紙にして英気を養うのなんか、全然オッケ~ですよね?

う~ん…これはイエローカードかしらね。

え?!なんでですか?

現にべっきぃが不快感を感じているのだからね。職場の環境に悪い影響を与えていると判断できるから、彼女が言うように「環境型セクハラ」に該当するおそれがあるわ。

ほらね!(勝ち誇る)

だけど筋野君個人が改善する必要はもとより、企業の立場としても、就業規則を見直してグレーゾーンの行為までを規制しておく必要があるわね。

就業規則まで?!

そうよ。万が一、セクハラで訴訟などという事態になったら、経済的にも時間的にも莫大な損害が生じるし、被害者のみならず職場全体の働く意欲を阻害するでしょう。何よりセクハラ事件を起こした会社の企業イメージは、著しく低下するわね。加害者である上司本人の不法行為責任に加えて、適正な対応を欠いた会社が使用者としての責任を問われた判決もあるのよ。

キビシイんですね…。

だから邪念のない(笑)スキンシップも、男性が女性に行うケースは就業規則で懲戒処分の対象に含めておいたほうが万全だわね。

女性が男性に行う場合はオッケ~なんですか?

男女雇用機会均等法では、セクハラの被害者は実態として女性が圧倒的に多いことから、女性だけを対象としているわね。

そーかー、いっひっひ、それじゃぁ筋野君には堂々と迫れるのか…。

そういうことかい!!

でも女性が男性に行なっても、それを男性が不快と感じれば、そんなことはやってはいけないのはあたりまえよね。

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