お仕事の中には、制服や作業着の着用が義務付けられているものも多いですね。就業のチャイムの前には、しっかり身だしなみを整えなくちゃ。だけど着替えの要らない社員は、ゆっくり出社でイイなぁ~。何だか損してるみたい。…え?損してるって本当?
つきさんって、学生時代はどんなアルバイトしてましたか?
イロイロやったよ~。ティッシュ配りに交通量調査、引っ越し屋から水商売(笑)一番長かったのは、割烹料亭の仲居かな?
えっ、割烹料亭?キモノとか着て働くんですか??
もちろん!それが密かな狙いだったんだよね…タダで着付けが覚えられるかな~と思って(笑)。
なるほど~。じゃー今は、バッチリ着付けられるんですね?
それがさー、本物のキモノを着てるのは女将だけで、バイトが着られるのは上下セパレートの「キモノ風作業着」だったんだよねー…(泪)
(…ちゃんと調べろよ…)
この化繊の作業着、洗うのはラクでも着るのは一丁前に大変で、いつもバイトの開始時刻の30分前から格闘してたね…髪の毛もアップにすべしとのマニュアルだったし。
うわぁ、ナンセンスですね。家庭教師の時給なら、30分でも千円はつくでしょう。
教える系のバイトはしたことないから分かんない。だけど着替えの時間なんだから、時給換算したって仕方ないでしょう(笑)
ところがどっこい。労働時間と判断されるのよ。
え?!ゆきチーフ、本当ですか?
就労にあたり、作業服の着用や保護具の装着が義務付けられていて、始業前・就業後に事業所内の更衣所で着脱を行うものとされていた場合、その着脱に要する時間や、更衣所と現場との移動時間は労働時間にあたるとした裁判例があるのよ。
着…”脱”??
そう、始業前の「準備時間」、就業後の「整理時間」、それに作業中の「手待ち時間」、どれも実労働時間となりうるのよ。あまり知られていないけどね。
…くく~ぅぅ、あのバイトは毎週2日、まる3年間続けましたよ…年104日×3年×時給800円×0.5時間=12万4千8百円もチョロまかしおって…まる4ヶ月分の給料、10年分の利息をつけて払わんかい!!
(…オカネの計算だけは早いのよね…)
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