環境法は担当者だけが知っていればいいでしょ!答えはNOです。環境への対応は会社組織の総力をあげて取り組まなければならず、社員全員が環境問題に取り組む背景を知り、環境法を正しく理解する必要があるのです。つきやべっきぃも環境法の遵守に取り組んでいるようですよ。
おっはようございまーす!
おはよう。今日も元気だねぇ、べっきぃ。(あたしゃちょいと二日酔いさ)ん?何か聞きたそうな顔してるよ?なに?
う。するどいですね、つき先輩。(あなどれない。二日酔いみたいだけど)実は、昨日友達に会って食事したんですけど、なーんか仕事大変そうで。家電製品の商品開発部にいるらしいんですけどね。
その人、男?……あ、いや、それで?
……男ですが、既婚です。……それで、ライバル会社が新商品の発表してですね、その消費電力が従来品に比べて随分と低いらしいんですよ。
ふうん。そりゃ、大変だ。でも、ほかのところで勝負、って手もあるじゃないの。デザイン性とかなんとか。
んー。それもありだけど、やっぱり大問題かもしれない。
あ、ゆき先輩、そうなんですか?
そうよ。「省エネ法」って知ってる?
えっとー、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」のことですね!
正解!すんばらしい!!
それがなにか…?
省エネ法はね、製品や事業場等を対象に具体的な規制が課されるの。守れなかったら罰則も待っている。同じように、企業活動に関するエネルギー関連の法律に「地球温暖化対策推進法」があるけれど、こちらは、具体的な数値目標は定めてはいないの。省エネの努力を求めているものなの。
具体的な規制、って、私の友人の話の場合はどうなるんでしょう?
つまりね、そのライバル社の新商品の消費電力のレベルが省エネ基準となる可能性が高いということよ。そして省エネ基準が変わると、経済産業大臣から勧告が出されるの。具体的に言うと、特定機器の性能向上を相当程度行う必要があると認めるとき経済産業大臣から勧告が出されるのね。この勧告に従わなければ命令が出されて、さらに従わなければ罰則ということになるの。罰則は、100万円以下の罰金。ただそれより、違反している、っていう事実が罰則そのものより重大な影響を企業に与えるわよね。社会はそういうことに敏感だもの。
おおっ!それは大変だ!よくはわからないけど、そういう開発ってものすごく大変そうだし。
そっかー。あいつも大変なんだなー。(ようやく理解)
こうやって、市場に流通するもののうちで一番エネルギー効率のいいものを省エネ基準とするやり方を「トップランナー方式」っていうの。覚えておきましょう。
はーい!
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