第一法規株式会社|教育研修一覧

2004/07/14号

~セクハラ、パワハラ、アカハラ、赤巻紙、青巻紙、黄巻紙?!~の巻

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最近は会社だけでなく、大学教授による学生への嫌がらせにより学生が追いこまれる事件をよく耳にするようになりました。これをアカハラ(アカデミックハラスメント)というようですよ…。今日はアカハラではなく、パワハラについてつきが熱く語っています!

それにしても暑いなぁ…ふぅ~あづい、あづい!!

夏は暑いのが当たり前じゃないですか。ところで、筋野さん、何しにいらしたんですか?!

あら、筋野君、珍しいじゃない?どうしたの?(大歓迎よ)

それがさ、営業をやってる友人から昨日愚痴の電話が来て、相手するのに大変だったんだよ。だからあんまり寝てなくてさ…。聞いてくれよー。

もちろん聞くわよ☆で?どんな愚痴だったの?

そいつさ、かなりキツイ目標を設定されているみたいなんだけど、その目標がなかなか達成できないらしくて。そのあげく上司に「目標達成できないヤツは人間以下だ!!今日一日座るな!電話も立ってかけろ!!」って言われたんだと。それで筋肉痛だぁ、痛いよーって、そんな愚痴だよ。

筋肉痛の愚痴より、「人間以下だ!」っていうなじり方を気にするんじゃないんですか?フツー…。

そうよ、これってパワハラ(パワーハラスメント)に該当する可能性があるんじゃない?

お!つき、よく知ってるじゃんか!で、なんだ?そのセクハラに似たパワハラってのは?

あら、筋野君、珍しいじゃない。お勉強に来たのかしら?

あ、ゆき先輩。今日も涼しげで…。はは~ん。ここからはゆき先輩が教えてくれるのか?いつものパターンだとそうだぞ…!

それは残念。今日は、つきが説明するわよ。ね、つき!?

はい!お任せを!パワーハラスメントっていうのは、職務権限を濫用、逸脱しておこなわれるイジメのこと。筋野君もよく知っているセクハラよりもすそ野が広い問題と言えるのよ。

そっかー。異性間に限ったことじゃなくて、上司・部下の間で発生する問題ですもんね!

じゃぁ、パワハラにはどんな事例があると思う?

うーん…上司に反対意見を言ったら、雑用ばっかになって担当から外されるとか?

そう!まだまだあるわよ。皆の前で怒鳴られる、徹底的に無視される、あとは、今回の筋野君の友人の件も事例のひとつね。

目の前にいるのに、口頭じゃなくて全部メールで指示がくる…なんていうのもパワハラに該当するって聞いたことがありますー。部下にたばこやジュースなどを買いに行かせるのも問題になることがあるとか?!

え!そうなんだー。結構普段ありそうなことだよなぁ。俺も気をつけなきゃ…。

会社の業務改善、部下の能力向上っていう建設的な目標をもっておこなわれるのではなく、腹いせ紛れに、その人の人格や名誉を攻撃しているところが共通しているの。

もしパワハラが認められたらどうなっちゃうんだ?

民法上の不法行為(民法709条、710条)が成立して、その行為をおこなった上司は部下に対して損害賠償義務を負うこともあるわ。

会社がパワハラの事実を知っていたにもかかわらず、放置していた場合も、オトガメがありますよね?

そうね、民法715条の使用者責任を問われる可能性があるわ。

会社としては、パワハラ防止策を予めきちんとしておけば、使用者責任を問われる危険を回避できるってわけよね。

そうか…会社って大変なんだな。

何をいまさら…。では、つき先輩、対策を教えてください。
オッホン!え~大きく分けて4つね。
1.会社の方針として、パワハラを禁止することを明確に打ち出して、全社員に周知させる
2.管理職研修のような場でパワハラ禁止を徹底する
3.パワハラに関する相談・苦情の窓口を設けるか、どこに申し出ればよいか等を明確にする
4.パワハラに関する相談・苦情を受けたときに、人事部門との連携等により迅速かつ円滑な対応を図る。

色んな人がいるからなかなか難しいでしょうけれど、これはしちゃいけない、ダメなんだという認識が少しでもあれば、違ってくるかもしれないですよね!

そうだよなぁ…気づかずに…ってこともあるし。「快適な職場環境」を皆で作らなきゃいけないよな!!

うっ…違った意味で熱いぞ…。

ところで、愚痴を言ってきた友人って男友達…よね?

いや、女友達だよー。幼馴染なんだけどな。

あう…そ…そう…。

つきちゃん、今日は頑張ったわね。後でカキ氷でも食べましょ!ってあれ?元気ない…。

そっとしておきましょう…。

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