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2005/06/22号

~知財力を持とう!~の巻

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最近、知的財産に対する注目が急速に増してきているかんじ。やっぱり青色発光ダイオードの一件はインパクトがあったからかな。でも、あの一件だって、その結果には賛否両論。知的財産は、企業にとっては重要な戦略ツールのひとつ。ちょっと勉強してみましょう。

あー、発明とかしちゃったりして、特許料で生活できる、そんな生活したいなー。

いいですね、それ。憧れますね。印税生活でもいいですけど。

どっちみち、われわれにはまったく縁のない話しだよね、みち。どこまでも地道に働いて、こつこつと稼ぐしかないのよねー。知的財産なんてさ、私たちには関係ないってことよね。

こらぁ。なにをおっしゃいますことやら。知的財産の知識は、とっても大切よ。

ゆき先輩だっ!

知的財産権というのは、たしかに一般人にはなじみのない特許権から、著作権、肖像権、などなどさまざまなものがあるのよね。このなかで、特許権は、たしかに裁判などになって話題になったから、ちょっと身近になったわね。でも、それでおしまいじゃないのよ。政府は、2003年に「知的財産戦略本部」を発足してそれから毎年「知的財産推進計画」を公表してきたわ。知的財産を認識することで、日本の中小企業やベンチャー企業が積極的に活用していく意識が高くなってきたと思うわ。(知的財産戦略推進事務局)

ああっ!その番組、私も見ました!感動しました。だけど、やっぱり心配になりました。なにせ、小さい会社だから。

そもそも会社の価値は、大小ではないのよ。たしかに知的財産は、大会社だと専門の部署があったりして戦略的に使われているけれど、小さい会社だからこそ、非常に有効に使える一面だってあるでしょう?

そうですよね。その推進計画では、中小企業について、具体的になにか提案があるのでしょうか?

「知的財産推進計画2005」の中では、知的創造サイクルの場面場面における中小企業・ベンチャー企業の支援策を盛り込んでいるわ。人材の派遣や、知財を活用した資金調達の仕組みのつくり方、知財権侵害に関する相談窓口の設置も。

なるほどー。会社自体が気がついていないお宝を持っている可能性だってあるわけだし、知的財産については、どんな企業も意識するべきかもしれないですねー。ふむふむ。

そうよね。あなたたちがさっき言っていたように、知財って、それで儲けることが企業の関心事になりがちだけれど、それだけではなくて、さっき言った「知的創造サイクル」の「創造・保護・活用」という場面場面で戦略的に考えるもの。それだけで儲けるっていうのは、最後の「活用」の部分だけの話しなんじゃないかしら。

うわー、関係ないとか言ってる場合じゃないわけだ。企業の戦略のとっても重要な要素であって、しかも企業の規模の大小にかかわらず、ってことですね。うちの会社だって、他人事じゃないっ!

そうそう。ついでに自分で調べてみてほしいんだけれど、いわゆる「権利化していない知財」である営業秘密(トレードシークレット)というのが企業にはあるわね?これは主に不正競争防止法によって保護されているの。でも、この保護強化を求める企業の声も強くなって、今年法改正がされたはずよ。知的財産というのは、いろんな意味で企業にとってその重要度が増してきている。政府では、「知財人材育成総合戦略」を2005年策定の予定だしね。

すごいですね!世の中の流れや動きが法律を変えていくんですね。なんか、今日はそういう発見もありました!

法律はちょっと近寄りがたいけれど、私たちは、その法律のもとで生活しているのだから、「知りませんでした」ってわけにはいかないわ。ちゃんと、知っていないとね。

はいっ!気をひきしめて勉強します!

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