第一法規株式会社|教育研修一覧

2009/04/07号

~リコール後のフォローアップ~の巻

line

製品事故は絶対におこしてはいけないもの。でも万が一製品事故を起こしてしまった場合の企業の対応が、その企業の価値を左右するもの。足尾さんは何だか認識が甘いようですが…。

ふう、先日のリコール問題、無事に解決しましたねえ~。

一時はどうなることかと思ったけど、えりさんが日頃からリコール対策のマニュアル整備を行っていたため、たいした混乱もなかったですね。
ところで足尾さん、えりさんが整備したリコール対策、覚えてる…?

・・・。

えりさん、「消費生活用製品のリコールハンドブック(リコール指針)」を参考に、日頃からの対策を考えていましたね。ちなみに指針には、日頃から取り組むべきこととして以下の5項目があがっています。
○ 経営方針にリコールを含む製品安全確保を経営上の重要課題として明示すること。
○ 経営トップがリコールに背を向けない姿勢を社内外に示すこと。
○ 製品事故等の情報やリコール実施の事実を消費者に公表すること。
○ リコールのためのマニュアルをあらかじめ作っておくこと。
○ 幅広い情報源から事故・クレーム情報を積極的に収集する体制を整備すること。

そんな感じだったなあ~。まあ嵐も無事過ぎ去ったことだし、この問題はすっかり忘れてしまって問題ないよね~。さー、みんな飲みに行こう~。

足尾さん、ちょっと待ってください。リコール後もこの問題を忘れず常にフォローアップしていくことが必要なんですよ。

リコール後も、必ず、計画通りに進むわけではないから、進捗状況をフォローアップし、講ずべき対策を検証することが必要だし、また、リコールを行った経験は、その後の経営、製品安全管理体制を考える上で、重大な判断材料となるので、記録化も含め、フィードバックできる体制を構築することが必要よ。具体的には…、大麦さん、よっしー、みち説明して。

は~い。

まずは「進捗状況の評価及び修正 」ですね。
進捗状況をフォローアップし、随時、その評価を行うなど、適切な評価体制を整備するとともに、計画変更の必要性があるかなど、さらに講ずべき措置があるかどうかについて、定期的に検証することが必要です。

次に「関係行政機関等への経過報告」ですね。
リコールプランに基づくリコールの実施状況、事故発生の有無、リコールプランの修正状況等について、定期的に報告することが必要です。

最後に「記録の作成、リコール漏れへの対処体制及びフィードバック」ですね。
まず、二度と同様の事故等が発生しないように、記録の作成を行うことが必要です。また、情報提供の対象者であるにもかかわらず、対象者が特定できないことによって、リコール漏れが生じることもあることから、そのような場合には、リコール実施期間が終了した場合においても、再発防止のための一定の情報の発信体制を維持することなどの対応が必要です。さらに、リコールを行った経験は、その後の企業活動にとって有用な資料となることから、今後の経営、製品安全管理体制に生かすべくフィードバックすることが必要です。

3人はしっかり覚えているわよ。足尾さんも商品開発部に所属しているんだから「消費生活用製品のリコールハンドブック(リコール指針)」くらいはしっかりと把握しておいてね。

そんな指針があったんですね。みんなよく勉強しているなあ~。さて、難しい説明聞いてたら喉か渇いたなあ。みんな飲みに行こうぜい~!

だから!リコール後の対応も大切なんだってば!!

足尾さんもちゃんと勉強しなさ~い!

ちなみに指針は以下のページを確認してくださいね。
< 消費生活用製品のリコールハンドブック 2007 >

<< 一覧へ戻る

line