第一法規株式会社|教育研修一覧

2009/07/07号

~職場でコンプライアンスの問題に気づいたら~の巻

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あなたが、もし、職場でコンプライアンス上の重大な問題に気づいてしまったら…。 職場の上司や先輩に、きちんと相談したり、報告したりできるでしょうか???

足尾くん、どうしたの? 浮かない顔して。

…実は、ぼくの学生時代からの友人が、どうやらそうとう悩んでいるみたいで。なんでも、職場で、重大なコンプライアンスの問題が発生しているんだとか…。いつも元気な彼だから、ちょっと心配なんです。

まあ、それは大変ね。彼は、自分の職場の上司に、ちゃんと相談できているのかしら?

う~ん…。それができたらいいんですけれど、なんだかとてもそういう雰囲気ではないみたいで。

なるほどねぇ~。

とても忙しい職場で、上司にも余裕がなさそうだとかで、相談できないみたいなんですよ。

よくある話だけれど、どうやら彼は、とってもキケンな職場にいるみたいね。

えり先輩、そんなところにっ!!

足尾くんのお友達がいる職場のようにね、部下が悩みや問題の発生を上司に伝えにくい職場、つまり、職場のコミュニケーションがうまくいっていない職場は、とっても危ないと考えられているのよ。

危ない、ですか?

そうよ。だって、たとえばもし、職場で重大なミスや、不正が起こっても、きちんと現場から管理職などの職制を通して、経営まで情報が伝わらなくなってしまうわ。

重大なミスや不正が、現場に隠れてしまうリスクが高いってことですね。

そのとおり。

まあ、コンプライアンスの問題っていっても、そんな不正だとか重大なミスだってことでは、きっとないとは思うんですけどねぇ…。

それはわからないわよ。わたしたちの日常業務のレベルでも、いろいろなリスクが隠れているもの。

だから、風通しのよい職場で、きちんと職場でコミュニケーションがはかられて、必要な情報共有がなされていることが大切なんですね。

ミスや不正が起こってしまう可能性が「ゼロ」になることは、きっとありえないんじゃないかしら。
ミスや不正は、起こることを前提に考えるべきだと思うの。そのうえで、それを予防することはもちろん、起こってしまったミスや不正は、なるべく早く報告したり、是正したりすることが大切なんじゃないかしら?
それこそが、コンプライアンスの目的とも言えるわ。

経営としても、現場にひそむリスクの把握に努めることが大切ですよね。

そのとおりね。そして、わたしたち現場からも、もし重大な問題やリスクがあきらかになったら、職制をとおして、すばやく経営に報告することが重要ね。

問題やリスクを報告することは、コンプライアンスを維持するうえで不可欠な、正しい行動ってわけですね。

足尾くんのお友達も、もし本当に重大なコンプライアンスの問題が発生しているなら、まずはしかるべき人にはやく報告・相談することがとっても大切。
直属の上司に相談ができないようなら、隣の部署の上司でも、直属の上司よりさらにうえの上司でもいいわ。
もし、その会社に、ホットラインやヘルプラインのような、内部通報の窓口が設けられているなら、その窓口を活用するのも一案よ。
足尾くん、ぜひお友達にアドバイスしてあげて…

足尾さん、もう早速そのお友達に電話かけにいっちゃいました…。

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