第一法規株式会社|教育研修一覧

2010/12/14号

~職場での差別は違法行為になる?~の巻

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忘年会シーズン真っ盛りの年末。出勤した筋野さんの顔色も冴えません。

筋野さん、なんだか顔色が冴えませんけど、もしかして毎晩毎晩、飲み歩いているんじゃないですか?

好きで飲んでるわけじゃないよ~。忘年会やらクリスマス・パーティーやらで、皆に引っ張りだこで、体力も懐も限界なんだからさ~。

(クリスマス・パーティー?? 筋野さんには全然似合わない響きね・・・)

しかも、昨日、ひさびさに幼馴染に会って飲んだら、やつが職場のことで悩んでてさァ。

お友だち、どうしたんですか?

従業員同士の雰囲気がすごく悪いらしいんだよ。

同僚同士の仲が悪いってことですか?

どうやら職場内にいくつか“派閥”があるらしいんだ。

派閥?

うん。まぁ要するに、仲のいい者同士が集まるグループなんだけど、グループ間でもめたり陰口を叩いたり、いがみあったりしているらしいんだ。

それは雰囲気が悪くなりますねえ。

しかも、外国人や障がい者も雇用しているんだけど、彼らに対して言葉のことでからかったり、仕事が遅いと言ってみたりっていう嫌がらせもあるようなんだ。

ひどい!それははっきり差別じゃないですか!

それは本当にまずいわ。重大な人権問題に発展する可能性大よ。

あ、えり先輩!

労働基準法では、国籍や信条、社会的身分を理由に、賃金や労働条件を差別することを禁止しているわ。

それ以外にも、人種、性別、身体上のハンディキャップなどを理由にした差別は、絶対に行ってはいけないのよ。

憲法では、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とうたわれているわ。

なるほど。職場での差別は違法行為にもなりかねないんだな!!今の話、やつに伝えよう!

それに、会社には、従業員の生命・身体を危険から保護するよう配慮する義務があって、これには、従業員の精神衛生面についての配慮も含まれるから、会社が職場の雰囲気が悪いのを放置したままにしているのも、問題になるのよ。

・ 労働基準法では、国籍や信条、社会的身分を理由に、賃金や労働条件を差別することを禁止している
・ 会社には、精神衛生面も含めて、従業員が安全に業務に従事できるように配慮する義務もある

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