今日は女三人でランチタイム。おしゃれの話などで盛り上がっているかと思いきや、なにやら真面目な話をしているようです。
60~64歳の仕事をしている人のうち、65歳以降も働きたいと考える人が56%という調査結果を、厚生労働省が発表していましたね。
私もそれ、読みました。結構高い割合ですよね。
60~64歳の人については、6割以上の人が仕事をしているという結果だったわね。
今は、60歳を超えても働く人が多いんですね。
企業に、継続雇用制度の導入等が義務づけられた影響ね。
具体的には、どんなことが義務づけられているんですか?
「65歳までの定年の引き上げ」「継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかを、2013年4月1日までに実施することが義務づけられているの。
ということは、希望すれば社員は全員、60歳以上でも働けるようになるってことですか?
原則はそうよ。でも、本人が働くことを希望していても、健康診断の結果や過去数年間の人事考課等による基準を、労使協定で定めている場合は、その基準を満たさない社員は対象外にしてよいとされているわ。
法律に基づいた義務なんですか?
いい質問ね。高年齢者の雇用を確保し、高年齢者の福祉の増進を図ることを目的とした高年齢者雇用安定法で、企業の義務が定められているのよ。
年金の支給年齢も引き上げられていますし、雇用の確保は重要ですよね。
厚生労働省の調査でも、「仕事をしている」人の理由で、「現在の生活費のため」という人が、最も多かったですよね。
そうね。ただ、「健康を維持するため」、「今の仕事が好きだから」、「社会とのつながりを維持したい」という理由も多くあげられているし、生活費のためだけでなく、やりがいを感じて仕事をしている人も多いみたいね。
実際には、どういう措置をとっている企業が多いんですか?
定年の年齢は引き上げずに、いったん退職して労働契約を清算し、改めて希望者を対象に、6ヶ月や1年間といった期間の定めのある労働契約を継続する再雇用制度を導入する企業が多いみたいね。 退職前の水準に比べて、労働時間と給与額を少なく設定するのが一般的ね。
労働時間が少なくなると、高年齢者も仕事を続けやすくなりますよね。
高齢化が進んで、労働力人口が減少するといわれているから、働く意欲のある高年齢者が、能力を発揮することができる社会にしていくことはとっても重要よ。
そういう意味では、高年齢者に就労の機会を提供するのは、企業の社会的責任でもあるんですね。
今日のランチタイム、とっても勉強になりました。
私も働く意欲を持ち続けられるように、頑張りますっ!
※参考:厚生労働省 第6回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou11/
【高年齢者雇用安定法】
事業主に、下記のいずれかの実施を義務づけ(2013年4月1日まで)
・65歳までの定年の引き上げ
・継続雇用制度の導入
・定年の廃止
<< 一覧へ戻る