第一法規株式会社|教育研修一覧

2012/08/14号

~個人情報を管理するためには~の巻

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個人情報の適切な管理は、もはやビジネスの常識となりました。一方、個人情報の流出事故がなくなったわけではありません。個人情報の適切な管理を実現するためには、仕組みやルールの整備とともに、一人ひとりの高い意識が欠かせません。

いま、お客様のところへ行ってきたんだ。

おつかれさまです!

当社が、どんな仕組みで個人情報を管理しているか、確認させてほしいっていわれたんだけど、うまく説明できなくてあせったよ。

それなら、一度おさらいしておきましょうか。まずは、個人情報ってどんな情報か、ちゃんと説明できるかしら?

あっ、えり先輩!

個人情報って、名前とか住所とかですよね?

それも含まれるわね。個人情報保護法では、その情報に含まれる氏名や生年月日などによって「特定の個人を識別することができる情報」のことを、個人情報と定義して、保護の対象としているわ。

特定の個人を識別することができる情報、ですか?

そう。つまり、名前や住所のほかにも、性別、生年月日、電話番号やメールアドレスなどが個人情報にあたるわ。

会社がもっているお客様情報の多くが、「個人情報」にあたりそうですね。

名前と住所だけじゃないんだな。

注意してほしいのは、名前を隠した情報でも、他の情報と容易に照合することができて、それによって特定の個人を識別することができれば、個人情報保護法が保護する個人情報にあたることよ。

本人までたどり着くことができれば、個人情報にあたるんですね。

そういうことね。

会社は、お客様情報などの個人情報を、安全に管理する義務があるんですよね?

ええ、そのとおり。保有する個人情報を安全に管理することは、会社などの個人情報取扱事業者に課せられた重要な義務のひとつだわ。漏えいや紛失、不用意な廃棄などは、もってのほかね。

個人情報を保護する重要性は、世のなかで、ずいぶんと認識されるようになっている気がするけれど、個人情報が流出してしまう事故は、なかなかなくなっていない気がするな。

そうね。多くの企業にとって、個人情報は、日々の企業活動のなかで、本当に身近で大切なものだわ。個人情報は、ビジネスにとってとても有用なものよ。だからこそ、個人情報の取扱いにあたっては、万全の安全管理を徹底することが大切なの。

当社にもちゃんとルールがあったよな。

そうよ。まずは自社のルールをきちんと確認してみてね。個人情報の適切な管理を実現するためには、仕組みやルールが大切であることに加えて、従業員一人ひとりの高い意識が欠かせないわ。

そういえば、個人情報の取扱いに関する研修、受けたなあ。

個人情報は、たった一人の従業員からも漏えいしてしまうものよ。気を引き締めていきましょうね。

◆個人情報保護法では、その情報に含まれる氏名や生年月日などによって「特定の個人を識別することができる情報」のことを、個人情報と定義して、保護の対象としている。
◆保有する個人情報を安全に管理することは、会社などの個人情報取扱事業者に課せられた重要な義務のひとつである。
◆個人情報は、たった一人の従業員からも漏えいしてしまう。従業員一人ひとりの高い意識が欠かせない。

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