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2012/12/26号

~プライベートでもコンプライアンスを忘れずに~の巻

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お正月休み、羽をのばしすぎて後悔することのないようにしたいですね。

そろそろお正月休みですね。

足尾さんは、どこかへ出かけるんですか?

ドライブが趣味だから、車で遠征しようかなと思っているんです。老舗旅館に泊まって、温泉に入って、お酒をたくさん飲んで、ゆっくり眠って。またドライブして、観光地をはしごして…。
楽しみ、楽しみ。

足尾さん、プライベートだからって、浮かれすぎないでくださいね。

そんなあ。正月休みまで、あれこれ言わなくてもいいじゃないですか。(小さな声で)大麦さんって、いい人なんだけど、心配性すぎるんだよな。

足尾さん、なにをボソボソ言っているの?

いえ、ぼくの楽しみを奪うようなこと言わないでほしいなあ、と思って…。

楽しみは大事だけれど、プライベートな時間であっても、やっていいことといけないことがあるのよ。

ぼくも大人なんだから、そんなことわかってますよ。

足尾さん、お正月から、飲酒運転で逮捕されたなんて、やめてくださいね。

お正月はお酒を飲む機会が増えるから、気をつけてね。

二人ともひどいなあ。ぼく、そんなことしませんから、大丈夫です。

それで安心しました。そういえば、飲酒運転ではないですけど、脱法ドラッグを吸引したうえで交通事故を起こして、危険運転致傷罪に問われた事件がありましたよね。

脱法ドラッグって、罪に問われるんですか?

そうよ。脱法ドラッグを販売していた者を薬事法違反で逮捕した例もあるわ。それに、東京都は脱法ドラッグへの取組みとして条例を制定しているのよ。法律で規制されていないから罰せられない、と思っている人もいるみたいだけど、薬事法に違反する場合もあるのよ。

そうか、脱法ドラッグなんていわれているけど、実は違法ドラッグだったなんていうこともあるんですね。

そもそも法律の規制にひっかからなければOKという考え方は、間違いですよね。

そうね。コンプライアンスとして要求されるレベルは法律の規制の網の目より細かいということね。

たとえ、法律に違反していなくても、コンプライアンス違反とみなされますからね。

コンプライアンス違反を犯すと、大変な事態になるわ。たとえば、お酒を飲んでケンカして、相手にケガをさせてしまって、相手が入院したと仮定してみましょう。

相手から治療費や慰謝料といった民事上の責任を負わされますよね。

仲裁に来た警察官に酔った勢いで暴力をふるって、公務執行妨害で逮捕・勾留なんてことになれば、会社にも来られなくなるわ。

こうなると、民事の責任だけではすみませんね。

刑事上の責任に加えて、会社は就業規則に則って、プライベートの行為であっても、懲戒処分を下すことができるのよ。

ケンカで逮捕されたって噂が広がって、会社にいづらくなるかも…。うわー、怖い!

足尾さんも、そんなことにならないように、お休みをすごしてね。

わかりました。節度をわきまえて、楽しみます!

◆プライベートで起こした事件であっても、会社から懲戒処分を受ける場合がある
◆コンプライアンスとして要求されるレベルは、法律の規制の網の目よりも細かい

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