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2014/07/08号

~クールビズ姿は省エネのなせるわざ~の巻

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筋野さんがうちわ片手に仕事をしています。それを目にしたよっしーが…。

ノーネクタイに、半そで、左手にうちわを持って、右手で器用にキーボードを打っている筋野さんを見ると、つくづく夏だな~と思います。

節電のために、電気を使わずに涼を求めているんだ。

頑張って、省エネに協力しているんですね。

いい心がけね。ところで二人は省エネ法が改正されているのは、ご存じかしら?

なんか、いきなり法律に話が飛びましたね…。

どんな点が変わったんですか? 教えてください!

これまで省エネといえば、エネルギー効率の改善や石油燃料の使用の低減のことだったけど、東日本大震災後は、それに加えて、電気の需要のピーク時の対策など、電力需給のバランスを意識したエネルギー管理が求められるようになったの。

まさに、今、この夏の昼間は、電気の需要のピークですよね。

そのとおりよ。でも、電気の需要のピークは夏だけに限らないのよ。

確かに、冬も暖房を使いますしね。

そうなの。7月から9月、12月から3月の朝の8時から夜の10時の時間帯について、電気の需要の平準化を推進する必要があるとされているの。

具体的にはどういうことですか?

従来からの省エネは、「効率」と「量」に配慮するものだったけど、「時間」についても配慮が求められるの。たとえば、夏や冬の昼間の電気の使用量を蓄電池や自家発電の活用などによって削減するなどね。

なるほど~。

電気の需要の平準化が省エネ法に盛り込まれたのを受けて、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」という法律名に「等」がついて、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」に変わったのよ。

他にはどんなことが盛り込まれたんですか?

断熱材などの建築材料について、「トップランナー制度」が導入されたわ。

「トップランナー制度」って、なんですか?

エネルギー消費効率について、現在商品化されている製品のうち、最も優れている機器の性能を基準として、どの製品もその基準以上にすることを求める制度のことよ。

自動車や家電製品などについては、以前からトップランナー方式による省エネ基準が導入されていますよね?

そのとおりよ。エネルギーを消費する機械器具だけが「トップランナー制度」の対象だったけど、エネルギーの消費効率の向上に役立つ断熱材などの建築材料も新たにその対象に追加されたの。

省エネをいろんな分野で進めようということですね。

トップランナー制度の対象となる機器は、(1)大量に使用され、(2)相当量のエネルギーを消費し、(3)効率改善の余地がある、という3要件を満たすもので、最近ではLEDランプなども追加されたわ。

へえ~。(1)夏の間中使い続ける、(2)仰ぐのに相当量のエネルギーを消費する、(3)改善の余地…もありそうだから、俺のうちわも対象機器に追加されたりして~。

なんかちょっと違う気が…。

◆省エネ法が改正され、電気の需要の平準化の推進に関する措置が追加された
◆住宅・建築物の省エネ性能向上のため、トップランナー制度の対象が、断熱材などの建築材料にまで拡大された

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