たなやんが、スマホで何かを読んでいます。そこに、えりさんと足尾さんがやってきました。
たなやん、難しい顔をして、どうしたの?
金融庁が公表したコーポレートガバナンス・コードに関する記事を読んでいるんですけど、よくわからなくて。
ん? そのなんちゃらコートって何だっけ、新しい流行?
いえ、流行ってわけでは…。
コーポレートガバナンス・コードは、企業を成長させるために、守るべき行動規範をまとめたものよ。2015年に公表され、同年の6月から上場企業に適用されているのよ。
そうなんですね。コートっていうから服のことかと思っちゃいました。
コートじゃなくて、「コード」よ。もう一度ちゃんと説明するわね。コーポレートガバナンス・コードは、「企業」が、「実効的なコーポレートガバナンスを実現するための原則」がまとめられているの。具体的にいうと「株主の権利・平等性の確保」「株主以外のステークホルダーとの適切な協働」等の5つの章から構成されているわ。
うわ~、なんだか厳しい規定が書かれていそうですね。
実は、コーポレートガバナンス・コードは、企業が取るべき行動について詳細に規定するものではないのよ。
じゃあ、そのコードには、何が書いてあるんですか?
簡単にいうと、企業が有効的に収益面で経営を伸ばしていくために、株主との関係や情報開示についてまとめた決まりという感じかしら。
へ~。上場企業はいろいろ大変ですね。
でも、このコードには、法的拘束力はないんですよね。
なんだ、守らなくていいんだ。
そうね。でも、コーポレートガバナンス・コードに書かれていることを実施しない場合は、その理由を説明しなければならないのよ。
えっ! やっぱり守らなきゃならないのか…。う~ん、もうわからない~。
各社のホームページに、コーポレートガバナンス報告書が掲載されているから、一度、いろいろな企業のものを見てみるといいわ。きっと、何かつかめるわよ。
わかりました!
ちなみに、コーポレートガバナンス・コードって、政府の「成長戦略」を受けて策定されたものですよね。
そのとおりよ。政府が、「企業のコーポレートガバナンスを強化する」という成長戦略を掲げているのは、国内の企業をグローバルな企業に育てるという目的があるからよ。
そうなんですね。常にグローバルな人間を志している僕には必要な知識ということですね。よし、まずは、各社のコーポレートガバナンス報告書を見て勉強だ!
そんな志、初耳だけど、頑張ってね。
◆「コーポレートガバナンス・コード」とは、企業が実効的なコーポレートガバナンスを実現するための原則である
◆2015年6月から、上場企業に適用されている
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