第一法規株式会社|教育研修一覧

2016/09/13号

~独占禁止法って?~の巻

line

ときどきニュースで見かける「独占禁止法」。どんな法律か、知っていますか?

さてさて、今日の一面は、どんなニュースが載ってるかな…。「独占禁止法違反で立入検査」? あ、この会社、知ってるぞ!

どうしたんですか?

C社が、独占禁止法違反だって。C社の商品、好きなのにな~。

どんな事件なんですか?

えーっと…(記事を読む)。う~ん、よくわかんないや!

(がくっ!)だめじゃないですか~。

あらあら。足尾さんには、独占禁止法の復習が必要なようね。

えりさん、ぼくに、詳しく教えてください!

いいわよ。まずは、独占禁止法の基本からね。独占禁止法の目的は、公正かつ自由な競争を促進して、事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることよ。

「公正かつ自由な競争」ですか?

そうよ。もしも、企業間の競争がなかったら、わたしたち消費者は、企業が一方的に決めた価格で、少ない選択肢のなかから、品質の良くない商品を選ばなければならなくなる可能性があるでしょ?

それは困ります~。

だから、そんなことにならないように、企業が守らなければならないルールを定めて、公正かつ自由な競争を妨げる行為を禁止しているのよ。

具体的には、どんな行為を禁止しているんですか?

よく問題になるところでは、「私的独占」ね。具体的にいうと、企業が、単独や他の企業と手を組んで、競争相手を市場から締め出したり、新規参入しようとする企業を妨害して市場を独占しようとする行為のことよ。

へえ~、企業間のいじめみたいですね。それは禁止しなきゃ!

それから、複数の企業が連絡を取り合って、商品の価格や生産量などを共同で取り決める「不当な取引制限」つまり、カルテルも、独占禁止法で禁止されているわ。商品の価格や生産量などは、本来、各企業がそれぞれ決めるべきものだからよ。

カルテルって、聞いたことがあります!

価格などを共同で取り決めることは、競争をなくしてしまうから、ダメですよね。企業の都合で申し合わせて値段をどんどん上げられたら、購入する側としては困ってしまいます。

なるほど~。なんだか、独占禁止法についてわかってきた気がします。

ちょっと、早すぎませんか?

そうよ。独占禁止法で禁止されている行為としては、「不公正な取引方法」もあるわよ。他にもまだ…。足尾さん大丈夫?顔色が悪いみたいだけど。

ちょ、ちょっと待ってください~。いっぺんに言われても覚えきれませんよ。僕は復習しながら理解していくタイプなんです。

そういうことなら、えりさん。続きはまた、改めてお願いします。

そうね。足尾さん、復習が終わったら教えてね。抜き打ちテストするから。

ひぇ~! お手柔らかに~。


【独占禁止法のポイント】
◆ 独占禁止法は、公正かつ自由な競争を促進して、事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることを目的とした法律である
◆ 独占禁止法では、事業者が守らなければならないルールを定めて、公正かつ自由な競争を妨げる行為を禁止している

<< 一覧へ戻る

line