今日は歓迎会。楽しかった宴もそろそろ終盤です。
あー、満足!
結構飲みましたよね? あれ、手のついていない料理が随分あるな。
うーん、食べたいところだけど、今ダイエット中だから…。
もったいないけど、このまま残していっちゃいますか。
残念。こうして「食品ロス」が発生するのね。
あ、えり先輩!
みんな知ってる? 「食品ロス」って言葉。
うーん、食品廃棄物のことですか?
正確には、売れ残りや期限切れの食品、食べ残しなど、本来食べられたはずの、あるいはまだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことよ。
なるほど。 「食べられるのに捨てられてしまう」っていうのは心が痛みますね…。
そうね。実は、飲食店から排出される、食品ロスの約6割が「食べ残し」といわれているのよ。
え、半分以上じゃないですか!
そう。日本国内では、こうした「食品ロス」が、国民1人当たり、毎日、おにぎり1~2個分発生しているといわれているの。
なんともったいない…。
それに、ごみの排出量が増えると環境負荷が増すわ。 だから、食品リサイクル法のもとで、国は「コンビニエンスストア」「旅館業」「食堂・レストラン、居酒屋等」「そう菜製造業」など業種別に食品廃棄物等の「発生抑制の目標値」を設定して、フードチェーン全体での食品ロスの削減を推進しているの。
とはいえ、お店の人も、注文されたからお料理を出しているわけで、なかなか難しい立場ですね。
そうね。だから、食品業界だけでなく、地方自治体でも、食品ロス削減の後押しをしているわ。 たとえば、京都市では、「食材を使い切る工夫」「食べ残しを出さない工夫」などの全8項目の取組みのうち、2項目以上を実践している飲食店などを「食べ残しゼロ推進店舗」として認定して、認定証やステッカーを交付しているのよ。ほかにも、「乾杯後30分と終了前10分には、離席せずにお料理を楽しんで食べ残しを減らそう」という「残さず食べよう!30・10(さんまる いちまる)運動」を呼びかけている自治体もあるのよ。
なるほど、飲み会の最初と最後は食べるのに集中しようってことですね。
あ、もうお開きの時間みたいです。 このお料理、どうしましょう…?
よし、食品ロス撲滅と我が家の家計のために、持ち帰りできないか、お店の人に聞いてみます!すみませ~ん!!
【食品ロスをなくすために知っておきたいこと】
◆「食品ロス」とは、本来食べられたはず、あるいはまだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことである
◆食品リサイクル法のもと、業種別に食品廃棄物等の「発生抑制の目標値」が設定され、フードチェーン全体で「食品ロス」の削減に取り組んでいる
◆外食の際は、食べきれる量を注文するよう心がける
量が多すぎて残してしまった場合には、持ち帰りができる飲食店もあるので、お店に確認してみる(持ち帰ったあとは自己責任となる)
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