メールやFAXでの誤送信。うっかりやってしまいがちですが、情報漏えいの大きな原因になります。
(パソコンでメールを打ちながら)ふんふんふーん♪
ご機嫌ですね。なにかあったんですか?
いやぁ、今度の商談がうまくいきそうでさ。今、先方にお礼のメールを書いてるんだ。
いいですね! じゃあ、今日のお昼は、ちょっといいところに行きますか!
(よそ見をしながらメールを送って)おっ! いいなぁ。じゃあ行くか!(と、席を立つ)
~昼休み後~
(メールを開いて)あれ? 筋野さん、さっきのメール、僕に届いてますよ!
えっ!?
もしかして、誤送信かしら?
あっ! えりさん!!
D社の田中さんに送るはずが、たなやんに送っちゃったみたいだな…。いやぁ、たなやんでよかったよ~。
「よかった」じゃないわよ。筋野さん、最近、気が緩んでるんじゃない? ファイルの添付ミスも多いって聞いてるわよ。
すみません…。
誤送信を甘く見てはいけないわ。最近、メールアドレスやFAX番号の入力ミス、メールの添付ファイルの取り違えなどの「操作ミス」による情報漏えいが多発しているの。企業の情報漏えいの多くは、人的ミスが原因なのよ。「ついうっかり」では済まされないわ。
そうなんですね。確かに、僕も、アドレス帳から間違って別の人を選択しそうになったことあります。
よくやってしまいそうになるわよね。それから、「BCCで送信すべき宛先をTOやCCに入れて送信」したり、「流用したメールの宛先や本文を変更せずにそのまま送信してしまった」なんていう事例も多いのよ。
うっ、思い当たることが…。
こういった人的ミスを防ぐには、「メールを送信する前の最終確認」が重要なの。「送信先のメールアドレスは正しいか」「添付ファイルは正しいか」「CCとBCCに入れた宛先のメールアドレスは正しいか」「CCとBCCの使い分けは適切か」などを、送信前に一つひとつ確認することが大切ね。
間違えないように、毎回確認することが大切なんですね。
確かに、違うファイルを添付していたことに気づいて、慌てて正しいものを添付しなおしたことあるなぁ。
それから、FAXでは、「FAX番号の聞き間違い」「番号の転記ミス」「番号の登録ミス」などが誤送信の原因として挙げられているわ。こちらも、送信前に宛先や内容の再確認を行うことが大切よ。頻繁に使う宛先を短縮番号として登録しておくのもいい方法ね。
地道な対策が大切なんですね。わかりました!
わかってくれてよかったわ。じゃあ、D社の田中さんに、改めてメールを送ってね。
しかし、D社って、セキュリティに敏感な会社だから、大事にならなくてよかったですね~。
ほんとだな。今度から、D社にメールを送るときは、真剣にチェックしてから送るよ。
D社じゃなくても、でしょ(苦笑)。
【誤送信防止のポイント】
◆メールを送信する前の宛先・内容・添付ファイル等の最終確認が大切である
◆FAXを送信する前に、宛先や内容の再確認を行うことが大切である
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