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2018/06/12号

~健康経営って何?~の巻

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健康診断の結果通知を手に、足尾さんがコンプライアンス推進室にやってきました。

まずいよ~、血液検査の中性脂肪が基準値を大幅にオーバーしてるし、体重も増えたし、このままだとメタボまっしぐらだよ~。

それは最近の足尾さんを見て、うっすら気付いていました。

健康で働き続けることって、大事よね?

あ、えりさん!

うちの会社も最近取り組み始めたけど、「健康経営」って知ってる?

スポーツクラブの経営に乗り出すことですか?

…(苦笑)「従業員の健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」ですよね。

さすが大麦さん、その通りよ。企業の従業員の健康管理への積極的な投資が、経営面での大きな成果を生む、という前提に立った考え方なの。

「経営面での成果」って、何なんですか。

例えば従業員一人ひとりの生産性の向上や、事業の持続可能性の実現、さらには企業価値の向上といったことね。

うーん。そもそも、どうして健康経営が生産性の向上に結び付くんですか?

そうねえ。じゃあ、たとえば、足尾さんが今みたいな不摂生を続けて、10年後メタボになって、さらに糖尿病や心臓や血管の病気を発症したとして、今と同じくらい働くことができるかしら?

糖尿病に心臓病!? 今の業務量は無理です。ていうか、仕事なんてしてる場合じゃないですよ!

ということは…?

あっ、生産性が下がりますね。

身体の病気だけじゃなくて、心の不調でも、同じ結果になるわ。だから、企業は経営課題として、従業員の心身の健康管理に取り組むようになったの。例えば、社員食堂で健康に配慮したメニューを提供したり、気分転換のための従業員同士の交流スペースを設置したり、仕事の合間にできるストレッチ講座を定期開催したりと、その企業の課題に沿った様々な取り組みが行われているわ。

結果的に生産性が向上するだけでなく、職場が活性化したり、企業としての評判が高まって、優秀な人材を獲得できたり、離職率が下がったりするという好循環を生むことが期待されていますね。

企業価値の向上という側面では、経済産業省も「健康経営銘柄」の選定や「健康経営優良法人」の認定を行って、取り組み企業を積極的にバックアップしているわ。

健康経営は持続可能性のある企業の証、という認識が今後ますます浸透していきそうですね。

私たちも、自分の健康について意識し、積極的に健康維持活動を実践していかないとね。私たち従業員一人ひとりの集合体が、会社という組織だから。

なるほど、つまり僕が健康であれば、会社も健康なんですね♪

名言だわ。今後の足尾さんの体形が、わが社の健康経営の取り組みの成否のバロメーターってことね。

足尾さん、責任重大ですね~(笑)。

うわー、いいことを言ってみたら、えらいものを背負ってしまった…。


【健康経営とは】
◆従業員の健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することである
◆企業は従業員の集合体であり、従業員の心身の健康を維持することは、企業の生産性の向上、事業の持続的可能性の実現、企業価値の向上につながる

※「健康経営」はNPO法人 健康経営研究会の登録商標です。

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