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2019/12/03号

~SDGsをビジネスに取り込もう~の巻

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最近よく聞く「SDGs」という言葉。世界にとって「よさそうなこと」らしいという程度には、理解しているのですが…。

大麦さん、助けてください!SDGsの視点を商品企画に盛り込めって、部長から言われてしまったんだけど、正直何も思いつかないんです…。

それはまた、大きな課題を与えられてしまいましたね。じゃあ、一緒に考えましょう。

私も、助太刀しましょうか?

あ、えりさん!

ぜひお願いします。

最近は、SDGsに貢献する自社の取り組みについて、CSR報告書などで積極的に公表する企業も増えていますよね。私も勉強し始めたところなんですけど、まだぼんやりしていて…。

SDGsは国連の目標だし、壮大すぎて、自分の仕事とどう結びつけていいのかわからないっていう話は、よく耳にするわ。

それはまさに僕の思っていたことです!第一、横文字は苦手なんです!

横文字って…。SDGsは、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」って意味だっていうのは、大丈夫ですか?

(視線を泳がせつつ)当たり前じゃないですか!

「持続可能な開発」とは、「将来世代のニーズを損なわずに、現代世代のニーズを満たす開発」のことをいうの。先進国と途上国が協力して、気候変動や貧困など、社会が抱える様々な問題を2030年までに解決していこうという、国連加盟国の合意した共通目標が、SDGsなのよ。

17のゴール(目標)と169のターゲット(達成基準)で構成されているんですよね。

大事なのはそこ。ゴールの下に、より具体的なターゲットが示されているの。例えば、目標6は「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」よね。そのターゲットとしては、「すべての人々が下水施設・衛生施設を使えるようにして、野外での排泄をなくす」とか「あらゆる産業で水利用の効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取・供給を確保して水不足に対処し、水不足に悩む人を大幅に減少させる」(以上えり超訳)などが挙げられているわ。

なるほど。ゴールだけ聞くと、手が届かない壮大な目標のようだけれど、ターゲットは具体的なので、ビジネスと結び付けるイメージが湧きますね。

まずは、そこからよね。そのためには、当社の「立ち位置」を確認することから始めることかしら。具体的には、うちの展開しているビジネスと、SDGsの全ゴール・ターゲットとの整合性を確認することね。そのうえで、SDGsを戦略的目標として設定し、ビジネスの中に落とし込む、という手順が順当かもしれないわ。

うーむ。これは、僕一人の脳みそでは、足りそうにありませんね…。

そうね。なぜ部長は足尾さんにそんな大役を任せたのかしら。謎だわ。

えりさん、そんなきっぱり言われると、僕でもへこみますよ!

当社のビジネスの洗い出しとSDGsとの整合性の確認なら、私たちでもできますよね?そこまでやってから、部長に進め方を確認しましょう。

大麦さん、いい人だ…。(涙)

二人とも、頑張ってね!


SDGsの基礎知識
◆SDGsとは、世界の国々が発展しつつも2030年までに様々な社会問題を解決しようという、国連加盟国が掲げた目標のこと
◆17のゴール(目標)の下に、より具体的な169のターゲット(達成基準)が示されている
◆企業はSDGsを経営戦略と整合させ、SDGsに貢献する役割を期待されている

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