プラスチック製買物袋(いわゆるレジ袋)は、日々の暮らしの中で身近な存在です。
そのレジ袋について、考えてみたことありますか?
あぁ!! 今日、家にエコバッグ置いてきちゃった。ショック~(涙)。
7月1日スタートのレジ袋有料化に先駆けて、有料のお店もありますけど…まぁ、安いから買えばいいんじゃないですかぁ?
おっと、ミーナ、有料化する目的って考えたことあるのかな?
あっ、ロクローさん!
目的? ごみを減らすため…ですよね。
そうだけど、それだけじゃなくて、普段何気なくもらっているレジ袋を有料にすることで、それが本当に必要なのか考えて、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としているんだよ。
「本当に必要なのか」かぁ。改めて考えたことなかったかも。レジ袋以外のスプーンやフォークも、必要なくても、つい、もらっちゃうんですよね…。
「いつか使うかも」ってね。でも、この前、大掃除の時に、ミーナがスプーンやフォークを大量に捨てているのを見たよ。
…。
いい機会だから、少し話そうかな。そうした使い捨ての食器やペットボトル、レジ袋などのごみを総称してプラスチックごみというんだけど、毎年、適切に廃棄されなかったプラスチックごみが、約800万トンも海洋に流入していると推定されているんだ。
えぇ!! そんなに! 海に流されて…その後、どうなっちゃうんだろう。
プラスチックは、自然の中で分解されないから、海に堆積していって、2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が、魚の重量を超えるという試算もあるんだよ。海洋に流出したプラスチックごみは、魚や鳥が間違えて食べてしまったり、体に絡まってしまったりするなど生態系に悪影響を及ぼしているんだ。
生態系をこわさないためにも、ごみのポイ捨てなんて、絶対だめだね。
その通り。レジ袋の有料化は、容器包装リサイクル法の関係省令の改正によるものだけど、改正の背景には、海洋プラスチックごみの問題に加えて、廃棄物・資源制約、地球温暖化などの環境問題があるんだよ。だから、今回有料化されるのは、「購入した商品」を持ち運ぶために用いる、「持ち手のついたプラスチック製買物袋」で、これには持ち手がくり抜かれた形の袋や、バッグ型の袋も含まれるんだ。ただし、環境に優しいと認められたプラスチック製買物袋は、有料化の対象外だよ。
環境に優しいプラスチック製のレジ袋なんて、あるんですか?
厚手で何度も繰り返し使える袋や、植物性由来のバイオマスプラスチックが25%以上配合されたレジ袋、海で微生物が分解することのできるプラスチックで作られたレジ袋が、環境に優しいとされているよ。
環境に優しいといっても、今回有料化が義務化されていないプラスチック製買い物袋や、使い捨てのスプーンやフォーク、ペットボトルなど、ほかのプラスチックについても、本当に必要なのかを考えて、過剰な使用を控えないとね。
はい。そうだ。テイテイさん、私、会社にもたくさん置きエコバッグがあるので、よかったら使ってください。
ミーナ…。「たくさん」エコバッグって…(汗)。
【プラスチックごみを減らすためにできる行動】
◆マイバッグを持参し、レジ袋を買わない
◆マイボトルを持ち歩き、ペットボトルを買う頻度を減らす
◆マイ箸を持ち歩き、プラスチックの使い捨てスプーンやフォークの使用を減らす
◆詰め替え用ボトルなど繰り返し使えるものを選ぶ
◆食品の保存はふた付き容器を使い、ラップの使用を減らす
<< 一覧へ戻る