第一法規株式会社|教育研修一覧

2022/08/09号

~職場でのイライラや怒り…うまくコントロールするには?~の巻

line

イライラや怒りと上手につきあうための一つの手法、「アンガーマネジメント」って、ご存知ですか?

最近、仕事が立て込んで忙しい上に、うまく進まないプロジェクトもあって、イライラして周りに怒りをぶちまけてしまいそうで、自分でも嫌になるんだよね~。

わかります! そういうときってありますよね。でも、イライラしても、周囲に当たり散らしたりしないマユユさんは、素敵です!

やだ~~~、もうっ! ありがとう! でも、キャリーのおだてに依存するわけにはいかないからね。何かいい方法はないかなあ。一人カラオケで大声で歌ってくるか…。

そういうときは、アンガーマネジメントの考え方を取り入れるといいわよ。

ヨーコさん!

このあいだ、そういうタイトルの書籍を、本屋さんでみかけましたよ。たしか、帯の部分に、「アンガーマネジメントは怒らないことが目的じゃない」って書いてあったような…?

そう、その通り、別に怒ってもいいのよ。アンガーマネジメントは、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らなくて済むように感情をコントロールすることを目的としているの。

コントロールといわれても、むずかしいですよ。それができないから、つい怒っちゃうんです。

まず、「イラッとしたら、6秒待つ」というルールを覚えて、実践してみて。多くの怒りは6秒ほどあれば、理性が働き、怒りの感情にのっとられた状態ではなくなるといわれているの。それでも怒りが収まりそうにない場合は、その場から離れるのも効果的といわれているわ。

なるほど、6秒ルールですか。たしかにこれができれば、一瞬の怒りにまかせて相手を一方的に責め立ててしまい、後悔することを防げそうですね。

ところで、マユユはどういうときに怒りを感じるのかしら?

そうですね…。例えば、仕事の進め方とかが同僚とかみ合わないときとかですかね。「こうするべきなのに」って、イラっときてしまうことがあります。

そうなのよね。「〇〇すべき」「〇〇が常識だ」といった、自分の価値観が侵害されたと感じたとき、人は怒りを感じやすいのよ。こういう、自分なりの「~べき」のことを、「コアビリーフ」というの。

確かに、私なりの「かくあるべき」って思い、たくさんありそうです!

職場などで怒りを覚えたときに、その時の出来事とともに、「どうあるべきだと思ったか?」などを書いて記録すると、自分のコアビリーフが見えてきて、自分がなぜ怒りを感じたのかを解析できるようになって、怒りに対してどう対処すればいいのかのヒントが得られるのよ。

自分を俯瞰して見られるようになるってことですね。

その通りよ。そして、自分のコアビリーフに基づいて「許せるゾーン」「許せないゾーン」を設定して、「許せない」ということに対しては、「怒ることによって何かを変えることができるのか」と「それが重要なことなのか」の二つの軸をもとに「怒る」ことを実行するのかを見極めるといいわよ。

修行が必要そうですが、できるところからやってみます!

いい心がけだわ。職場にいるみんながアンガーマネジメントを身につけると、パワハラ防止に効果的だし、コミュニケーションが円滑に進むから、生産性向上にも繋がるわ。


アンガーマネジメントとは
◆アンガーマネジメントは、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らなくて済むように感情をコントロールすることを目的とする
◆多くの人は、「こうあるべき」という自分の価値観が侵害された、と感じたときに怒りを覚える。このような「~べき」という思いは「コアビリーフ」と呼ばれる
◆自分のコアビリーフに基づいて「許せるゾーン」「許せないゾーン」を設定し、「許せない」ということに対しては、「怒ることによって何かを変えることができるのか」と「それが重要なことなのか」の二つの軸をもとに「怒る」ことを実行するのかを見極める
◆職場全体でアンガーマネジメントを身につけると、パワハラ防止に効果的で、コミュニケーションが円滑に進むため、生産性向上にも繋がる

<< 一覧へ戻る

line