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法務部の部長・川名智雄氏と、同部コンプライアンス推進課の米山拓氏

第30回 株式会社CSKホールディングス(2)

第30回も引き続き株式会社CSKホールディングスにおじゃましています。今回は「企産企消」等の独自な取り組みをされているサステナビリティ、CSR活動について焦点をあて、お話をうかがいました。

(インタビュアー:足尾)

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◆2 CSKグループとサステナビリティについて

サステナビリティの活動について概要を教えてください。

川名氏  CSKグループのシンクタンクであるCSK-IS(CSK Institute for Sustainability, Ltd.)は、「サステナビリティの時代に求められるものは何か」をテーマにした研究活動を通じて、世の中への提言、人材の育成、新しいサービスの創造を推進する総合的な研究所です。アジアの大学を中心とした産学連携により研究成果を具現化し、その研究結果は「提言活動」「人材育成」「事業創造」の形で広く社会に発信していきます。

持続可能性のモデル「企産企消」の取り組みについて具体的に教えてください。

川名氏  食料を企業が自ら作り、企業の社員が自ら消費する「企産企消」の農業事業への取り組みを開始しました。千葉県印西市・東京都多摩市・北海道黒松内町に拠点を整備し、安心・安全な食料を作っていきます。日本の食料自給率の低下、世界的食料需給の逼迫という環境の中で、企業と社員による新しい農業事業のあり方を、グループをあげた実践を通して社会へ発信していきます。

◆3 CSR活動について

具体的なCSR活動を教えてください。

川名氏  CSKグループのCSR活動は先程の「サステナビリティ」「企産企消」の他、「囲碁文化の普及」にも取り組んでいます。囲碁というゲームの持つ無限の創造性が人間性を豊かにするとの観点から、こどもたちへの囲碁の普及を進めるため、梅沢由香里女流棋聖(CSK-IS理事)の協力のもと、全国の小学校への囲碁授業の導入を推進しています。また、東北大学の川島隆太教授(同理事)による「囲碁と脳の研究」に協力し、囲碁がこどもの脳の発育に役立つことの科学的な証明にも取り組んでいます。

他にも情報通信分野の国際的な発展と振興のための公益活動を推し進めています。大川情報通信基金は、情報通信分野の新しい研究に対する助成、顕彰活動などを目的として1986年に創立された総務省所管の公益法人(特定公益増進法人認定)であり、研究助成および顕彰は、国内ならびに海外(米国・中国・韓国)を対象にしています。

障がい者の雇用・支援にも取り組まれているようですが?

川名氏    グループ会社の一つである東京グリーンシステムズは、東京都・多摩市・CSKホールディングスの共同出資による第三セクター企業として、1992年に設立された重度障がい者雇用モデル企業です。「参加・自立・共生」を理念として掲げ、これを実践していくことによりノーマライゼーションを推進しています。また、花卉(かき)栽培と販売を担うCSKグリーンサービスは、東京グリーンシステムズと一体となり、胡蝶蘭栽培などのグリーンビジネスの拡大を図ることにより、障がい者就労の場の拡大に努めています。
CSKグループではこの活動を一層拡大するとともに、社会的にも浸透を図るために、全社員で胡蝶蘭を幅広く紹介する活動に取り組んでいます。

社会貢献活動としては他にも、CAMP(Children's Art Museum & Park)があります。これは、新しい学びのスタイルであるワークショップを通して、こどもたちの「ともに」成長する力を育むCSKグループの活動です。国内外の研究機関や企業、チルドレンミュージアムとのコラボレートにより、こどもたちの創造性やコミュニケーション力を引き出すさまざまなタイプのワークショップを開発し、実践・普及に取り組んでいます。CAMPの活動が高く評価され、2007年度第一回キッズデザイン賞において「審査委員長特別賞 社会貢献企業賞」を受賞することができました。

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*この記事は2008年11月に取材したものです

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