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第50回 伊藤忠エネクス株式会社(2)

第50回も、伊藤忠エネクス株式会社におうかがいしました。今回はエネクスグループのCSR・コンプライアンスに関する教育と特徴的な取り組みについてお話を伺いました。

(インタビュアー:足尾)

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◆2 CSR・コンプライアンスに関する教育について

コンプライアンス教育を行ううえで今までに作成したツールや実施した教育(コンプライアンスマニュアルや冊子の作成、集合教育、e-ラーニングなど)等について教えてください。

鈴木氏  CSR・コンプライアンス意識を啓発するために、グループ全社において「グループ行動宣言」 ポスターを誰の目にも触れやすい場所に掲示するとともに、グループ全社員に行動宣言カードやCSR・コンプライアンスプログラム小冊子を配布し、常時携帯させることによりCSR・コンプライアンスの意識の浸透を図っています。
また人材開発課及び各事業本部、グループ会社が主催する階層別集合研修において、CSR・コンプライアンス教育を実施しており、当社グループの行動規範「有徳(信義・誠実、創意・工夫、公明・清廉)」や「グループ行動宣言」への理解を深め、常に社員一人ひとりが良識ある企業人として社会的責任を果たす行動ができるよう求めています。
この集合研修の際には第一法規様の「会社員のためのミニドラマで学ぶコンプライアンス」のCD-ROMを活用することで、より具体的な意識付けを行っており、受講者には映像で内容の理解度が高まると好評を得ています。
e-ラーニング教育は2004 年から開始し、毎年コンプライアンスや個人情報保護、環境に関するテーマを取り上げながら継続実施しています。2005年から第一法規様の「コンプライアンス入門」コースと「事例で学ぶコンプライアンス」コースを、グループ会社含め15~18社で毎年継続受講しており、履修率は100%となっております。e-ラーニング修了後も、ケースに応じてテキストの内容を確認しながら、習得した法令関連知識を業務で実践しています。今後もコンプライアンスの重要性をさらに広く、正しく浸透させるためにe -ラーニングによる教育を継続していきます。

上記の活動に加え、日常的なCSR・コンプライアンスの周知活動などを行っていれば教えてください。

鈴木氏  2004 年6 月からCSR・コンプライアンスに関する社員の意識向上及び基礎知識の周知を目的としてCSRかわら版「ENEX・C」を発行し、イントラネット・メール・社内掲示等により情報発信を継続して行ってまいりました。2009年度からは社内報に「ENEX・C」を掲載し、タイムリーな記事をグループの皆様にお読みいただいております。CSRに関する会議の開催内容や法令の改訂項目、社内規程や手順書の内容、環境ISO活動報告、さらに社会貢献活動に至るまで、当社グループの幅広いCSR・コンプライアンス活動についての情報提供を行っています。

今後考えていらっしゃる新しい研修はありますか(教育ツール、「面白い」取り組み等)?

鈴木氏  今年度は従来のテキストを用いたe-ラーニングではなく、当社の「行動規範」と「行動宣言」に特化した自社独自内容のe-ラーニングを第一法規様のご協力を得て、IT企画部の「個人情報保護」の内容と合同で実施しています。
今後も、受講した社員の意見や要望を踏まえながら、具体例をまじえて更なる意識付けとなる内容を検討し、タイムリーな内容を盛り込んだe-ラーニングを継続していきたいと思います。
実際のテスト画面はこちら
  ※e-ラーニング目次画面 ※e-ラーニングテキスト画面 ※e-ラーニングテスト画面

◆3 エネクスグループ独自のCSR・コンプライアンスに関する取り組みについて

自治体支援協定について具体的な取り組みについて教えてください

鈴木氏  当社グループはくらしや社会を支えるエネルギー・インフラを担う企業として、万一の災害時にもエネルギーを安定供給できるよう災害発生時の緊急供給体制の構築、地域と連携した復旧支援活動に取り組んでいます。安全安心に暮らせる地域社会づくりは、全国の自治体行政にとっても非常に重要な施策課題となっています。地域と連携して安全安心づくりを推進する当社グループでは、伊藤忠グループならびに当社グループ会社と協力し、全国の自治体と「災害時等における総合的支援体制に関する協定」を締結しています。この協定により伊藤忠グループの総合力とネットワークを最大限に活かし、万が一の大規模災害の際に各自治体での迅速かつ行き届いた災害時支援活動を提供していきます。

災害時支援協定締結の概要

自治体 広島県 2009年3月25日締結
協力会社 伊藤忠グループ(伊藤忠商事(株)、アイ・ティー・シーネットワーク(株))
当社及び当社グループ(エネクス石油販売西日本(株)、
伊藤忠エネクスホームライフ西日本(株))
  当社グループの支援内容 伊藤忠エネクス(株)
エネクス石油販売
西日本(株)
緊急車両へのガソリン等の優先供給ならびに徒歩帰宅者に対し水道水、トイレ、休憩場所の提供や情報提供などの支援等。
  伊藤忠エネクス
ホームライフ西日本(株)
炊出用のLPガス、ガスボンベ、ガスコンロ、給湯器、ストーブ等の被災地への供給。

 

自治体 宮崎県 2008年11月20日締結
協力会社 伊藤忠グループ(伊藤忠商事株式会社、株式会社南九州ファミリーマート)
当社及び当社グループ(株式会社エコア)
  当社グループの支援内容 伊藤忠エネクス(株)
災害時に緊急車両(警察・消防・物資運搬車等)への優先給油。被災地付近のサービスステーションを被災者や帰宅困難者の緊急避難場所及び、非常食料・物資の集積地として施設の提供を行う。
  (株)エコア 災害時に炊き出し等用にLPガス・ガスボンベ・ガスコンロ・給湯器・ストーブなどを被災地へ供給。二次災害防止の為のLPガス供給停止等の処置及び広報活動。

 

災害対応ステーションについて具体的な取り組みについて教えてください。

鈴木氏  堅牢につくられた給油所を災害時のライフラインとして活用する──そんな国の防災対策に呼応し、さらに国の求める設備を上回る充実した内容の防災対策を提供するのが、エネクスの「災害対応ステーション」です。当社はグループ系列CS(カーライフステーション)に積極的に参加を呼びかけ、2009年3月現在、当社グループの「災害対応ステーション」は全国36 ヵ所に拡大しています。イザというときの安全安心を確保する災害対応ステーションの充実した設備、サービスとしては以下のようなものがあります。
●自家発電設備
●貯水設備
●防災関連備品・非常用飲食料の展示販売・災害時の提供
●IT を駆使した災害情報の発信・通信手段の確保
●救命講習受講者・防災士の育成配置
また、災害対応ステーションを拡充する一方、災害時におけるヒューマンパワーの面か
らの地域貢献にも取り組んでいます。当社ではカーライフ事業本部を中心に全社員
規模で防災士資格取得活動を推進。エネクスグループ全体で約600名の防災士が、日
ごろから地域での防災活動を行ない、災害時には避難誘導や救助で力を発揮します。

◆トピックス

鈴木氏  本年9月10日に日本防災士機構の宮川理事長はじめ防災士研修センターの辻永部長、高橋部長が来社され、当社を代表してカーライフ事業本部の土井本部長、堤副本部長が感謝状をいただきました。これはエネクスグループが社会貢献活動の一環として防災啓発活動に積極的に取り組み、多数(グループ会社及び販売店含め約600名)の防災士を養成したことが評価されたものです。

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*この記事は2009年11月に取材したものです

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