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総務部法務課の村田博氏と福田陽氏

第67回 東京地下鉄株式会社(2)

第67回も引き続き東京地下鉄株式会社(東京メトロ)におじゃましています。
同社は、社員に自発的にコンプライアンスに取り組んでもらうために、オリジナルの映像教材を作成する等の工夫を行い、コンプライアンスの意識づけを積極的に行っています。そんな同社の総務部法務課の村田博氏と福田陽氏からコンプライアンスに対する熱い思いについて、伺ってきました。
インタビュー時期:2011年2月

(インタビュアー:よっしー)

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オリジナルの映像教材を作成することになったきっかけはなんですか?

福田氏  コンプライアンスの意識は、社内でも年々高くなってきていますが、さらなるコンプライアンスの徹底を図るため、平成22年度から現業の各職場にコンプライアンスリーダーを配置しました。
各職場での研修で講師となる、こうしたコンプライアンスリーダーの負担を少しでも軽減できるような教材を作成できないかと考えたのがきっかけです。そして、自分の業務のなかで考えられるような身近な事例をとりあげ、社員同士で意見交換できるような教材が欲しいと思い、オリジナルの映像教材を作成することにしました。

オリジナルの映像教材への社員の皆さんの反応はいかがでしたか?

村田氏  社員全員に積極的にコンプライアンスに取り組んでもらえるような“心に響く研修”を目指していますが、過去に社内で実際に起こった事例をテーマにすることで、「自分の身にも起こるかもしれない」と思い、社員も真剣にこの教材で学習してくれました。

映像教材を作成する際に、気をつけた点はありますか?

福田氏  コンプライアンスに対して、社員が受身にならないように気をつけました。コンプライアンスの堅いイメージをとり除くために、CGキャラクターを使用して親近感が持てる映像となるように工夫し、また「これがダメ」「あれがダメ」といった伝え方をするのではなく、「こうした職場風土にしよう」というように職場の雰囲気を提案するつくりにしました。
こうしたアイディアを検討する際に、第一法規さんにも手伝ってもらいました。おかげで、社員も真剣にコンプライアンス学習に取り組んでくれましたし、CGキャラクターを使ったのも大変好評でした。

この映像教材は、どのように活用しているのですか?

村田氏  社内で行われる研修やコンプライアンスリーダーを中心に、各職場でコンプライアンスの学習を進める際などに活用しています。

この教材を使った研修を各職場に浸透させるために何か工夫したことはありますか?

福田氏  この教材は、各職場で研修をする際、ディスカッションをしながら進めることになっているのですが、ディスカッションをスムーズに進めることができるように、コンプライアンスリーダー向けに活用マニュアルを作成しました。このマニュアルによって、どの職場でも一定のレベルを保ちながら研修を行うことができました。

コンプライアンスDVD活用マニュアル

こうしたコンプライアンスの取り組みの結果、何か変化はありましたか?

福田氏  先日アンケートで、「(コンプライアンスに積極的に取り組み始めた)4年前に比べて、コンプライアンスの意識は高くなりましたか?」と質問したところ、8割の社員がコンプライアンスに対する意識が高くなったと回答しました。継続的な研修やさまざまなコンプライアンスツールを作成したことで、このような結果につなげることができたと考えています。

今後どのように、コンプライアンスに取り組んでいこうと考えていますか?

福田氏  ある部署だけが頑張っても、安全やサービスの品質を確保することはできません。各部署が協力することによってはじめて、安全の確保や質の高いサービスの提供が実現できるのだということを、コンプライアンスの取り組みを通して伝えていきたいです。

村田氏  各職場が自発的にコンプライアンスに取り組むことが目指すべき姿です。そのために、研修やコンプライアンスの教育ツールを工夫し、コンプライアンスの意識を各部署に根づかせていきたいと思います。

総務部法務課の村田博氏と福田陽氏

本日は、御社のコンプライアンスの取り組みについて貴重なお話をしていただき、ありがとうございました。

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*この記事は2011年2月に取材したものです

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