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株式会社山武のシンボルマーク

第14回 株式会社山武(3)

第14回も株式会社山武を特集します。
今回はCSRへの取り組みと今後の課題についてお伺いしました。
株式会社山武のシンボルマーク、azbil(Automation・Zone・Builder)には、「“人を中心としたオートメーション”で、人々の「安心・快適・達成感」を実現するとともに、地球環境に貢献します」というグループ理念の思いが込められているとのこと。丸みのある小文字は柔らかい人間味を表し、モチーフの楕円と右上に弾むリズムで無限の可能性を表現しているそうです。

(インタビュアー:足尾)

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≪CSR経営の確立について≫

昨年より中期3ヵ年計画にて、「CSR経営の確立」について推進されていますが、とくにどのような取り組みに力を注がれていますか?

渡辺氏  創立100周年を迎えたときに、次の第2世紀も持続的な発展を果たしていくために山武らしい「CSRを根幹にすえた経営」を確立していこうということになりました。山武らしさとはどういうものか社長も含めて考えました。そして山武がグループ全体で力を注いで早急に取り組むべきCSRの6つの領域を決めました。もちろん会社法や金融商品取引法などが相次いで施行され内部統制の強化が求められていたこともその背景にありました。6つの領域とは以下のとおりです。
<6つの領域>
1.企業倫理・法令遵守
2.リスク管理と防災
3.財務報告の信頼性確保
4.グループ経営のコントロール
5.人事労務・安全
6.品質・PL・環境への対応強化
そして、これら取り組み領域における重点施策を定めました。たとえば企業倫理・法令遵守の領域では、企業行動基準のグループ会社全体への浸透、事業上の重要法令の遵守強化、といった施策です。

「山武グループ企業活動報告書」にある「基本的CSR」と「積極的CSR」とは具体的にはどのようなものですか?

進藤氏  「基本的CSR」とは、「会社として存立している以上果たさなければならない社会的責務」のようなものであり、具体的には前述の6つの領域を指しています。一方、「積極的CSR」とは、社会的責務を超えて(いわばオンリーワンの特色をもって)果たしていけるCSRであり、具体的には本業を通じたCSR推進と社会貢献活動の領域を意味しています。これら両輪の活動をもって、山武ならではのCSRというものを目指しています。

全社員に対してメンタルヘルス対策を行っているとのことですが…どのようにしておこなっていますか?

進藤氏  健康で安全な職場作りの一環としてメンタルヘルス対策に力をいれています。全社で「健康な職場づくり」運動に取り組み、経営層による「コミュニケーション面談」を全社員に実施しました。産業医等の産業保健スタッフと人事勤労部門ならびに安全衛生委員会、健保組合等との連携の取れた体制づくりを進めてメンタルヘルスに関する実態把握・分析の改善を図っています。一方、ネットワーク・カウンセリングサービスを全社員対象に展開し誰もが気軽に相談できる体制も構築しました。また、就労管理システムを入れて社員の労働時間状況を的確につかんで労働安全衛生法上の心身両面での健康確保策(産業医による面接・健康指導など)の確実な実施に役立てたりしています。

≪その他の取り組みについて≫

今後のCSR、コンプライアンスの課題について教えてください

進藤氏  一つめとしてコンプライアンスに関しては、海外の事業所を国内並みの水準にどう引き上げていくか、そのPDCAをどのようにして回していくかが課題です。
二つめは「CSR経営の確立」を掲げていろいろな施策を推進し始めて約1年、各施策ともしっかりと計画を立て着実に取り組んでいますが、今後はPDCAサイクルでいえばCとAの部分の仕組の整備がさらに必要と考えています。

コンプライアンス・CSRを推進していく上での悩みなどがあれば教えてください

進藤氏  上記の課題と絡みますが、形式や仕組みができたとしても、本当に意識がどのようについてくるか単純にはいかないのが悩みです。

最後に御社のアピールポイントを教えてください

進藤氏  第一に、従来は社会的な責任を果たすために各主幹部門が展開してきた施策を、現在はCSR推進体制の中で統一的に推進しているのが特長です。「コンプライアンスWeb」のサイトが頻繁なアクセスを集める様になったのも、CSR施策の一つとしてコンプライアンス責任者/リーダー体制を推進した成果と云えます。
第二に、「積極的CSR」の範疇に入る社会貢献を、社員参加型で進めようという気運が強いことを特長としてあげることができます。湘南国際マラソン大会において、環境活動の推進リーダー企業となって社会貢献活動を率先して進めたことで、さらに社員の意気が高まっています。

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