(インタビュアー:みち)
第16回地球環境大賞「 地球環境会議が選ぶ優秀企業賞」に選ばれるなど、CSR ・コンプライアンスの取り組みで高い評価を得ていますね。
星野氏 CSRは経営そのものと考えていますので、経営からのトップダウンが鍵ですね。「事業戦略・ガバナンス・CSRは三位一体で、どれひとつとしておろそかにはできない」とトップが明言していることが私どもの強みです。
ゆえに、 CSRマネジメント体制の構築もしっかりとされているのですね。
星野氏 副社長が務めるCSRO( Chief Social Responsibility Officer:グループCSR責任者)のもと、グループCSR委員会を設置し、4つの部会と、グループCSRスタッフ部会の合わせて5会議体が具体的課題に取り組みます。CSR室では、グループコンプライアンス・リスクマネジメント活動、グループ安全保障輸出管理啓発活動、そしてグループ全体の社会貢献活動が主な仕事です。
『 2007年 帝人グループCSR報告書』より抜粋』
CSRでも重要課題だとお感じになっている分野は?
星野氏 コンプライアンス・リスクマネジメント、環境、安全・防災、健康、PL・品質保証、を最も基本的なCSR課題と位置付けて従来から真剣に取組んできました。さらに今日的には人財・労働・調達・物流を拡張的な CSR課題としてあたらしい観点で取組みを強化しています。人財・労働で具体的にいうと、ワークライフバランス施策ですね。特に残業時間短縮は重点課題です。残業の事前申請、効率アップのために業務改善、ノー残業デーの徹底など、力を入れています。一定時間程度を超えた場合には上司と本人に産業医の面接を受けさせています。
某雑誌のボランティア休暇利用者数ランキングでは堂々の1位でした。
星野氏 他社にはないボランティア休職制度が理由ですね。50歳以上、勤続10年以上であれば、給料の85%を受給しながら、条件によっては最長4年のボランティア休職が可能です。社会貢献活動の促進も目的の1つですが、ワークライフバランス施策でもあり、社員の退職後の人生設計をサポートしています。
男性の育児休職取得を促進するおもしろい取り組みをされているとか。
星野氏 2日以上育児休職を取得したら子育てグッズをプレゼントする、といった奨励策をとっています。功を奏して、2006年には 46人の男性が取得しました。
制度が定着するまでは、こういった工夫をするのも手ですね。
星野氏 仕組みを作っただけでは定着しませんから、会社として本気で取り組んでいるという姿勢を社員に伝える工夫が必要ですね。
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