第一法規株式会社|教育研修一覧

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内部統制推進部、進藤様・渡辺様

第12回 株式会社山武(1)

第12回は株式会社山武におじゃましました。
「“人を中心としたオートメーション”で、人々の『安心・快適・達成感』を実現するとともに、地球環境に貢献します」が山武グループの企業理念。この価値を共有する山武グループのシンボルとして、その理念の意味を込めたazbil (アズビル:Automation・Zone・Builder)を制定しています。今回は内部統制推進部のメンバー進藤様、渡辺様 寺山様の3名様にお話をおうかがいしました。

(インタビュアー:足尾)

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≪YG(山武グループ)行動基準制定の背景≫

御社がコンプライアンス体制の構築に取り組まれた時期は市場に先駆けているようですが(2000年にYG行動基準の制定)、先手を行く理由やきっかけは何ですか?

進藤氏  当社の事業は、プラント・工場あるいは商業ビル等で動作する計装機器やシステムを取り扱うため、長期に渡る機器やエンジニアリングの提供や保守体制が求められており、お客様からの信頼を得ることが非常に重要であるとの認識を持っておりました。コンプライアンスへの取り組みが早かったきっかけとしては、次の点があげられます。
当社は創立して100年経過しましたが、このうち約半世紀にわたってパートナーであったハネウェル社と仕事をする中で、倫理関係についても海外の動向に関心を持ってきました。米国企業であるハネウェル社は、連邦量刑ガイドラインへの対応をいち早く行っており、取り組みへのお手本となっていました。

2006年の公益通報者保護法の施行に先駆けて(2003年)に「良心の声ホットライン」が設けられていますがこちらの取り組みも早いですね。こちらも何か理由がありますか?

進藤氏  「良心の声ホットライン」に関しては、公益通報者保護法のできる前から取り組んでいます。2000年からの倫理活動を浸透させる活動を通じ、一方的なコミュケーションではなく、実態の把握が必要だと考えました。また、今後このような制度が世の中で一般的になると予想したからでもあります。コンプライアンス体制の確立に向けた重要な手段の一つとして位置付けています。窓口は社内および社外の2箇所に設置しています。

「良心の声ホットライン」は利用されていますか?

進藤氏  グループからの声を含めて月1~2件くらいの相談があります。社内で気軽に相談・通報できる制度は存在価値があると思います。もっとも、日常の業務の中で、同僚や上司に相談できるなど、風通しのよいコミュニケーションが必要とされます。実際に「人を中心にする」という理念のもと、そのような雰囲気の職場作りにつとめています。

50項目にもわたるYG行動基準ですがかなり詳細に整理されていると思います。項目やそれにひもつく関係法令の洗い出しで苦労された事は何ですか?

進藤氏   「YGグループ理念」のもとで「YG行動指針」は5項目の行動の指針を設定しています。「YG行動基準」は、指針を受けて具体的な行動ガイドラインを定めています。ちなみに2006年のYG行動基準改訂時に、法令とのひもつけをし、利用者の便宜性を優先し主要な関連法令を記載しました。

2006年にYG行動基準について改定を行っていますが、大きく変更された点はどのような事がありますか?また、今後はどのようなタイミングで改定を行っていく予定ですか?

進藤氏  改定のきっかけとしては、まず時代の流れが変わり外部環境や社内環境の変化、関連企業の増加、様々な就労形態の登場、海外オペレーションでの現地との関係等、今まで通りでは対応できないと考えたからです。ちょうどそのタイミングに創立100周年を迎え、新グループ理念の反映はもとより、国際化を意識した項目を選択し、積極姿勢を追加し、禁止型から宣言型に表現を変更しました。今後の改定に関しては、定期的にというよりも社員の倫理意識の推移を見ながら柔軟に対応したいと考えています。

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